12月、青森・岩木山麓の花田農園さんを訪ねました。

ここは農業生産法人の有限会社宝荘(ほうしょう)さんで、若い花田社長を中心に、
グループ6人の農家さんがりんごを特別栽培の基準で、しっかり作っています。
花田農園には若いお孫さんから、お嫁さん、おばあちゃん、孫ばあちゃん(曾ばあちゃんを津軽ではこう呼ぶらしいのです)
弟さん、従業員の方、パートさん、みなさんが元気でした。

特筆すべきは、大正生まれの85歳の孫ばあちゃんが現役で若い人の動きと全く同じように働いていらしたことです。
感動モノでした。

さらにすごいことに、この農家は数千万円する光センサー装置を導入し、光センサーとコンピューターで、
りんごの大きさ、形、色合い、糖度、中の褐変などを瞬時にチェックし、選果、出荷ができることです。

冷蔵倉庫には加湿器も付いており、マイナス2℃、湿度108.8%をキープしています。
もう収穫は終わり、行った時は雪が降っていました。
りんごの木に雪が積もった景色は、都会人には新鮮な美しさに映ります。
まるで一幅の絵のようです。

ここでもまたいろいろ教わりました。
目からうろこ・・・
「リンゴの蜜そのものは甘くありません」
えっえ―O― そんな馬鹿なー。そんなの学校で教わんなかったよー
蜜って言うくらいだから甘いのあたりまえじゃん・・・
いえいえ実は違うのです。
蜜そのものは細胞の外にしみ出した水分で、甘さの本質である果糖は、実の中の各細胞に入っています。
でも蜜の入ったリンゴは確かに甘い、という証拠を自ら示しているのですが、蜜そのものは甘くない・・・
変な話ですね。
どういうことか、これから常識を覆す様なお話をします。
では、リンゴの中の様子をミクロで解説します。
まずリンゴの実には葉の光合成でできたでんぷん質が溜まります。
早く収穫したりんごが粉っぽい食味なのは、まだでんぷん質が完全に分解しきれていないせいです。
樹上で酵素がでんぷんを分解して、糖分(果糖)に変えて行きます。
りんごの中に酵素がたくさんあると分解が進み、果糖が実に蓄えられ、結果糖度がどんどん上がります。
やがて実の中の酵素を使いつくすと、それ以上糖度は上がらず、
そのりんごの甘さのピークを迎えるというわけです。
そのりんごは自らの酵素を使い切ってしまい、それでも糖分になれなかった残りがある場合、
蜜(に見える水分=ソルビトールという成分)として細胞と細胞の間に溜まり始めます。
蜜が入るというのは、糖質が飽和してから起こる現象ですから、
確かに蜜の入ったリンゴは甘いと言えます。
しかし密の成分ソルビトールそのものは、糖質の60%の甘さです。
この水分は保湿性があるため、化粧品の原料としても使われています。
りんごを切った時、蜜があるとなんとなく得した気分でうれしくなりますが、
実はりんごで一番甘い部位は違うところにあります。
そこで問題です。
りんごで一番甘い部位はどこでしょう?
1.皮のすぐ下
2.果肉の中間あたり
3.蜜が浸みた芯の部分
答えは来週ーーーーー
では遅いので、すぐ言ってしまいますと・・・
答え:
1.皮のすぐ下=表面の果肉が一番甘く
次いで
2.果肉の中間
最後に
3.蜜の浸みた芯の部分
という、へえー!回答です。
表皮下と蜜が浸みた芯とでは、
糖度で2度くらい違い、表皮下の方が甘いのだそうです。
りんごは全体を楽しむのが王道のようですね。

温度・湿度管理をしっかりしている花田りんごは、まだまだ6月まで楽しめます。
いっぴんサイトでも売っています。
どうぞ岩木山麓の自然の恵みをお楽しみください。
全国をバタバタと走り回っていて気がつくともう夏物の時期です。
書き溜めた、「興味深いい話」をこれからも続けます。
ではまた。

ここは農業生産法人の有限会社宝荘(ほうしょう)さんで、若い花田社長を中心に、
グループ6人の農家さんがりんごを特別栽培の基準で、しっかり作っています。
花田農園には若いお孫さんから、お嫁さん、おばあちゃん、孫ばあちゃん(曾ばあちゃんを津軽ではこう呼ぶらしいのです)
弟さん、従業員の方、パートさん、みなさんが元気でした。

特筆すべきは、大正生まれの85歳の孫ばあちゃんが現役で若い人の動きと全く同じように働いていらしたことです。
感動モノでした。

さらにすごいことに、この農家は数千万円する光センサー装置を導入し、光センサーとコンピューターで、
りんごの大きさ、形、色合い、糖度、中の褐変などを瞬時にチェックし、選果、出荷ができることです。

冷蔵倉庫には加湿器も付いており、マイナス2℃、湿度108.8%をキープしています。
もう収穫は終わり、行った時は雪が降っていました。
りんごの木に雪が積もった景色は、都会人には新鮮な美しさに映ります。
まるで一幅の絵のようです。

ここでもまたいろいろ教わりました。
目からうろこ・・・
「リンゴの蜜そのものは甘くありません」
えっえ―O― そんな馬鹿なー。そんなの学校で教わんなかったよー
蜜って言うくらいだから甘いのあたりまえじゃん・・・
いえいえ実は違うのです。
蜜そのものは細胞の外にしみ出した水分で、甘さの本質である果糖は、実の中の各細胞に入っています。
でも蜜の入ったリンゴは確かに甘い、という証拠を自ら示しているのですが、蜜そのものは甘くない・・・
変な話ですね。
どういうことか、これから常識を覆す様なお話をします。
では、リンゴの中の様子をミクロで解説します。
まずリンゴの実には葉の光合成でできたでんぷん質が溜まります。
早く収穫したりんごが粉っぽい食味なのは、まだでんぷん質が完全に分解しきれていないせいです。
樹上で酵素がでんぷんを分解して、糖分(果糖)に変えて行きます。
りんごの中に酵素がたくさんあると分解が進み、果糖が実に蓄えられ、結果糖度がどんどん上がります。
やがて実の中の酵素を使いつくすと、それ以上糖度は上がらず、
そのりんごの甘さのピークを迎えるというわけです。
そのりんごは自らの酵素を使い切ってしまい、それでも糖分になれなかった残りがある場合、
蜜(に見える水分=ソルビトールという成分)として細胞と細胞の間に溜まり始めます。
蜜が入るというのは、糖質が飽和してから起こる現象ですから、
確かに蜜の入ったリンゴは甘いと言えます。
しかし密の成分ソルビトールそのものは、糖質の60%の甘さです。
この水分は保湿性があるため、化粧品の原料としても使われています。
りんごを切った時、蜜があるとなんとなく得した気分でうれしくなりますが、
実はりんごで一番甘い部位は違うところにあります。
そこで問題です。
りんごで一番甘い部位はどこでしょう?
1.皮のすぐ下
2.果肉の中間あたり
3.蜜が浸みた芯の部分
答えは来週ーーーーー
では遅いので、すぐ言ってしまいますと・・・
答え:
1.皮のすぐ下=表面の果肉が一番甘く
次いで
2.果肉の中間
最後に
3.蜜の浸みた芯の部分
という、へえー!回答です。
表皮下と蜜が浸みた芯とでは、
糖度で2度くらい違い、表皮下の方が甘いのだそうです。
りんごは全体を楽しむのが王道のようですね。

温度・湿度管理をしっかりしている花田りんごは、まだまだ6月まで楽しめます。
いっぴんサイトでも売っています。
どうぞ岩木山麓の自然の恵みをお楽しみください。
全国をバタバタと走り回っていて気がつくともう夏物の時期です。
書き溜めた、「興味深いい話」をこれからも続けます。
ではまた。
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